2005/8/29 『MG静岡支部への御便り その6』
ハンガリーの大野です、8月に日本に一時帰国しました。
この際の雑感を送ります。
昨年の背骨の骨折が完全に回復していないので念の為、飛行機会社に
車椅子の手配をお願いしました。
日本からの帰りの成田 >ミラノ便はイタリアのアリタリアとJALの共同
運航便でし た。
JALは日本へのアリタリア機と異なり、同じエコノミーでもより狭いシー
トで満席でした。
ミラノ > ブタペストはダグラスの200人乗りの中型機に50人程の
搭乗でし た。
私が身障者の為に、エコノミークラスにも拘わらずファーストクラスより
先に 搭乗するのは当然として、驚く事に接続してあったタラップを外し、
私一人の為に 昇降<エレベータ>設備の付いた大型車を用意し、
搭乗口に直接接続しました。
私が搭乗した後、再びタラップを接続し、その他の人達の搭乗となりま
す。
これには恐縮すると共に、日本の会社JAL等はこんな場合如何対応
するか、考えざるを得ませんでした。
この作業で確実に出発は15分は遅れた筈です。
このミラノ > ブタペスト接続の為、ミラノ空港で約2時間待ちまし
た。
エコノミークラスにはビジネスクラスより上に用意される待合室はありま
せん。
しかし、年寄り、身障者、付き添いのない子供達の待合室に通されまし
た。
時間になると、スタッフが子供達も搭乗口迄連れて行きます。
これならEU間の子供達だけの旅行も可能と思いました。
ここには所謂、接待係は居ませんが、子供達にはLEGOの大型の
積み木室、スタッフ全員作業服で車椅子の介助等をひっきりなしに 行っています。
イタリヤは日本と同じ敗戦国ですが、日本の様な高度経済発展は
していません。
しかし、以上の事を当然の事の様に行う、文化を含めた社会資本の
蓄積では 日本は依然として途上国ではないかと感じました。
私も含めてですが、金を使う事で優位を保とうと努める日本外交は、
外から底が見える筈です。
日本への里帰りに際しての雑感です。
2005/5/13 『MG静岡支部への御便り その5』
前略
ハンガリーの大野です。
私はブタペストの近郊から北に40Kmの事務所に山道を通勤しています。
今、山はアカシヤの花が満開で、養蜂家は麓から徐々に山に蜂と移動しま
す。
添付写真はアカシヤの白い花です。
車窓から撮影しました、山の中に入るとモット綺麗に撮れると思います
が。
サマータイムに入り、写真は夕方5時以降ですが御覧の様に明るい日差し
です。
写真の道は下り坂で前方の山の向こうにブタペストがあります。
以前は、MGの症状で、この道路の白線が二本に見えました。
対向車も一台が二台に見え苦労しましたが現在そんな事は有りません。
これからの季節、ハンガリーはつゆも無く、快適な気候が続きます。
山越えの道で、日によって夕方又は早朝にウサギ、狐、鹿に出会います。
2005.05.27
草々
2005/4/29 『MG静岡支部への御便り その4』
前略、
暫く、御無沙汰しておりました。
春と共に体調が回復し、有難い事と思っております。
日本は5月のゴールデンウイークですね。
私も今日はサボってブダの王宮の裏手の丘へ登りました。
明日からは日本の観光客もどっと押し寄せると思います。
桜が終わり、ライラックが咲き始めました、写真の紫の花を付けた木です。
添付の写真、左手がブダの王宮、右手奥に国会議事堂が見えます。
中央にドナウ川が流れています、観光船も就航開始です。
御存知かもしれませんが、ドナウ川の左手がブダ、右手がペスト、
両方合わせてブタペストです。
私の家は左手奥の市街の途切れた所にあります。
さて、6月のMG総会は日程の調整が付かず出席出来そうに有りません。
申し訳有りません、皆様に宜しくお伝え下さいませ。
草々
ハンガリーより 大野 恭平
2004/10/16 『MG静岡支部への御便り その3』
前略、紅野様
御無沙汰しております、ハンガリーの大野です。
先週は台風が伊豆を襲った様ですが、紅野様の会社やご自宅は
無事だったでしょうか。
ハンガリーは未だ日本の昔の良い面を幾つも残しています。
今日は小さな内の会社の社内旅行の写真を送ります。
日本の昔の社内旅行の様にお父さんだけ参加する事はヨーロッパでは
許されません。
従って子供を含め、家族全員を招待します。
今年の夏はハンガリー国内にある、ヨーロッパで最大の湖バラトン湖で
一泊、で楽しみました。
昼はヨット遊び、夜はワインセラーを兼ねたレストランで会食と短い夏
の、或る週末を満喫出来ました。
私は痛み止めを打って参加し、翌日からこっそり入院しました。
骨が弱り、背骨の骨折が前週判って居た為です。
現在はコルセットの助けで、近所の買い物や少しの運転が可能です。
油断しない様に、少しずつリハビリを継続致して居ます。
紅野様、以上ハンガリー便りに写真と一緒に乗せて頂けると幸いです。
草々
ハンガリーより 大野 恭平
2004/6/30 『MG静岡支部への御便り その2』
横尾様、紅野様
前略
MG全国大会に飛び入りで参加させて頂き誠に有難う御座いました。
前夜の懇親会での横尾様、紅野様の先輩としての御親切なアドバイス、
大会の合間を縫って、宇尾野先生からの的確な御指示等、
短期間(2日)でこの一年以上の収穫がありました。
これからの治療生活に自信と安心を得る事が出来ました。
昨日はブダペストのMG専門医の一ヶ月検査で、心電図、血液検査、
心臓エコーを実施しました。
この理由はメスチノン以外の治療薬Medrol(日本のメンドール)
が最大限の一日64mgに逓増して、あと一ヶ月服用に耐えられるか
どうかの確認の為です、結果は良好で一安心です。
ハンガリーの専門医も、彼の処方が宇尾野先生に合意して貰った事を
誇りに思い喜んで居りました。
ハンガリーのMGサイトを弊社のボランテアーでセットアップする約束を
この専門医とも約束致しました。
遅くなりましたが、取り急ぎ御礼と報告迄。
これからも御指導の程、宜しく御願い申し上げます。
草々
ハンガリーより 大野 恭平
2004/6/3 『MG静岡支部への御便り その1』
MG静岡支部の皆さん
私は現在ハンガリーに住んで13年になります。
MG発病は2003年春からで、一年以上になります。
今回、紅野 泉様の紹介で東京の全国総会、懇親会に出席させて頂く事になりました。
ハンガリーの協会はWebサイトの準備は出来ていませんが、 私は日系企業向け現地ソフト開発の仕事をしていますので、 暇を見つけて夏頃を目処にハンガリーのMGサイトを開こうかと相談しています。
ハンガリー語はヨーロッパでも特殊な言語で、ウラル、フィン、等と共に日本語と同じグループに属しているとの事です。
ハンガリー人は一般的には日本人、日本文化には好意的で私の子供のベビーシッターをしている高校生の妹は (姉は来月、広島の高校に2ヶ月間行きます)は映画館でラーストサムライを3回見たと云っています。
お喋りをすると長くなりますので、少しずつハンガリー報告をさせて貰います。
取り急ぎ短信迄。
ハンガリー協会 大野 恭平
『ハンガリー協会活動概要』
1.名称
MGハンガリー協会<MG Association in Hungary>
2.設立
1994年
3.メンバー数
580名(患者数推定900−1000ハンガリー総人口の0.01%)
4.活動概要
a)AAMGGグループ(アルプス山脈ーアドレア海4カ国グループ)
イタリア、クロアチア、スロベニア、ハンガリーで毎年交流会を、
持ち回りで開催しています。
今年はハンガリーで9月に開催致します。
b)ハンガリー国内活動
・3ヶ月に一度のミーテイングと会誌の発行
・MG患者の使用禁止薬の案内
・MG患者の緊急時カード発行
(緊急連絡先、MG患者の使用禁止薬等が記載された携帯カード常に持ち歩きます)
・法律によるサポート(患者の不当解雇等)
・精神科医のサポート
・各種患者用器具の安価提供サポート
5.今後の目標
・MGに関する本の発行
・政府への基金設立要請
・患者服用薬のより安価な提供を政府に求める
|